【ヒラリー】もちさん、極寒の自転車整備
記事初投稿のヒラリーです。
年末も近い今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
そろそろ家の大掃除をしようかと言う方も多いかもしれませんが、
自転車乗りは家の掃除だけでは終われません。
そう、自転車の大掃除があります。
かく言う私も最近は乗りっぱなし気味です。
基本的に整備はチェーンオイル差し・車体拭き・空気入れがマストではありますが、
それだけでは油汚れは溜まっていく一方……。
というわけで、もちねこ・ヒラリー家では自転車の大掃除を実施しました!
我が家では自転車乗りが二人……
二人ででかければ2台が一度に自転車が汚れていく(当たり前)
私一人で自転車を整備していては私の手間が単純に2倍!
というわけで、今回はもちさんも凍える寒空の下洗車に挑戦してもらいました。
今回ご紹介する洗車の方法自体に突飛なものはありませんが、
ホースで水をかける必要のない洗車方法です。
お庭のないアパート住まいの方など参考にしていただければと思います。
主に使うのはこんなところです。
私はチェーンオイルとディレーラーやブレーキなどの
関節部分に差すオイルを使い分けているのでラスペネなんか使ってますが、
メンテルブあたりがあれば全部に使えますね。
水を使わない分、使い捨てのペーパーをバンバン消費します。
ウェスなんかがあればそれを消費してもいいですが、
一度の使いきりならキッチンペーパーがそこそこ丈夫で入手も楽です。
今回やるのはチェーンを含めた可動部分の脱脂→注油をやりながら、車体を拭くだけです。
回転部分のグリスアップは……
ごめんなさいお店にオーバーホールしてもらってしまいます。
自分ではやりません(キッパリ)
どういう順序でやるのがいいかというのは議論があるので、
あくまで一つの参考と捉えていただけると幸いです。
1.チェーンの洗浄
ディグリーザー(遅乾性)の原液とチェーンクリーナーを使って、チェーンに着いた汚れを落としていきます。
チェーンクリーナーはパークツールとフィニッシュラインの2つが
主に出回っていると思います。
それぞれ特徴があり、ディグリーザーの量が異なりますのでそれぞれの規定量でお使いください。
チェーンにクリーナーをセットしたら、クランクを走る方向とは逆(ラチェットがかからない空転方向)に回します。
つっかえずにクランクをグルグル回すのは少しコツがいります。
グルグル回しやすいのはパークツールで、
汚れを落としやすくディグリーザーの消費量が少ないのがフィニッシュラインです。
案の定つっかえつっかえるもちさん。
頑張れ!
※ヒラリーは初めての時クリーナーの蓋が外れてディグリーザーぶちまけました
ディグリーザーが油を分解するのには時間がかかりますので、
少しディグリーザーを拭かずに置きます。
※ディグリーザーは放置するとチェーンを錆びさせるので、この状態にしたら最終的には必ず除去したうえで注油してください。
2.スプロケットの掃除
フリーボディーから素直に外した方がはるかに楽ですが、
今回は横着して付けっぱなしにします。
噴射式のパーツクリーナーを使います。
速乾性をお使いください。
できるだけフリーボディー方向は避けて噴射します。
クランクを回しながら各歯を1周以上するようにしてください。
これだけだと汚れの落ちが今一なので、
(とても薄い)ディグリーザーの染みたクリーナーを活用します。
ご覧あれ、これが教える相手全てから
クソめんどくさい
と絶賛をされる掃除方法です。
二つ折りにしたペーパーをスプロケットの歯の間に差し込み掃除します。
左右に動かすだけでラチェットにひっかかる方向とひっかからない方向があるので、自然と反時計回りに回ります。
1周以上回転させてください。
全部のスプロケの歯の間で行います。
この時点でついでにプーリーも掃除しましょう。
クランクを回しながらプーリーを挟んでるだけで、
簡単にごっそり汚れが取れます。
3.クランクの清掃
クランクに限った話ではありませんが、
絶対に回転部分(要はベアリングが入っている箇所)はディグリーザーをかけてはいけません!
なのでここで清掃するのはクランクのチェーンリングですね。
ここは単純にパーツクリーナーをかけてやりましょう。
アウターリングは裏表両方やるとベターですね。
この時気をつけるのはただ一点。
ディグリーザーをかけるのはBBの下あたりで。
とにかくスプレーは車体等に直接かからない方向に向かって噴射します。
それでも飛沫は防げないのです。
せめて直撃は避けましょう。
このあと丸々水洗いの予定がありましたら必要ありませんが、
水を使わないとなるとパーツクリーナーだけでは汚れを浮かせるだけ(多少スプレーの勢いで落ちますが)。
スプロケットに使ったペーパーをこちらでも使いましょう。
アウターとインナーの間もしっかりと。
4.チェーンをパーツクリーナーで洗う
うっかり写真を撮り忘れましたが……
滅茶苦茶重要です。絶対にやってください。
手順は以下のとおりです。
①チェーンを一度クッキングペーパーで拭く。
②クランクを回しながらパーツクリーナーをチェーンに吹き付ける。
③滴っている速乾性のディグリーザーをクッキングペーパーで拭き取る。
これを絶対にやってください。
遅乾性のディグリーザーは放っておいたらいつまで経っても乾きません。
この上にチェーンオイルを差しても、新しいチェーンオイルを分解してしまうので注油になりません。
つまり①~③は「パーツクリーナー=速乾性のディグリーザー」を吹き付けて、
先に付着している「遅乾性のディグリーザー」を洗い流すために行います。
速乾性のディグリーザーならしばらく置いておけば揮発します。
5.ディレーラー及びブレーキの清掃
ディレーラーやブレーキの可動部分にパーツクリーナーを噴射します。
プーリーの軸は回転部分なのでかけないでください。
ここいらで前後のホイールを外します。
ブレーキはホイールを付けたままだととてもやりづらいです。
噴射するときの注意としては、
ブレーキシューは特にかからないように注意します。
ゴムにディグリーザーの類は厳禁です。
フレームもびしょびしょになると掃除が大変になるので、
先ほどから使っているペーパーでかかるのを防ぎましょう。
フロントディレーラーの羽の中も拭きましょう。
写真のようにペーパーを通して拭くとキレイになります。
一見通すのが難しそうですが、少し入れたらクランクを回して通過させると簡単です。
6.本体の拭き掃除(1回目)
2回ワックスがけをするという真面目な理由で(1回目)となっているわけではありません。
ホイールを外しているこの段階であれば、
立派なメンテナンススタンドをお持ちの方以外の多くの方は車体をひっくり返しているのではないでしょうか。
自転車をひっくり返しホイールを外しているこのタイミングで、
普段は拭きづらいダウンチューブの裏側やフォークの内側、BB回りなどを拭き掃除しましょう。
拭き掃除の強い味方はやはりフクピカ。
ワックスの効果なんてほとんどありませんが、
不精な拭き掃除には十分。
特に車用なので安くて1枚が大きいのがgood!
あと、ホイールを付けなおす前にブレーキシューに埋まっている小石を千枚通し等で抉っておいてください。
7.ホイールの掃除
ホイールはフクピカで掃除していきますが、
リムは乾拭き推奨です。
何故なら、ブレーキ面はワックスがけするとツルツル滑ります。
今回はめちゃめちゃいい加減に、ブレーキ面に触れないようにフクピカで掃除してしましたが……
非推奨です!
※ディスクブレーキだとローターをワックスがけしちゃいけないってことですね。
8.チェーンに注油する
この手順で作業していれば速乾性のディグリーザーが乾いているのではないでしょうか。
チェーンオイルを注油します。
オイルの差し方はあちこちで見ることができると思いますので、ここでは割愛します。
まあこの写真だけでわかる方には、
「ああ、ヒラリーのオイルの差し方適当だな」と分かってしまいますね、はい。
オイルは差し方より差す頻度()
9.光合成
そして……あーっとここで!もちさんが光合成を開始した!!
わかる、今日すごい寒い。
手を直射日光に当てて温めるスタイル。
10.ビンディングペダルの可動部の注油
私はベアリングとチェーン以外にはラスペネを差してます。
サラサラ系オイルの割には飛散したり落ちたりしません。
ビンディングのクリートを拾う部分もたまには注油するといいです。
まあ、ビンディングなんて基本的に動けばいいわけで、
最初についているグリスが落ちて以降の処置ですね。
ベアリングにはかけない。ペダルの回転軸ですね。
グリスを流してはいけない(戒め)
11.ディレーラー&ブレーキの注油
パーツクリーナーで落としたところを注油しましょう。
パーツクリーナーを使ったときと同じく、
飛散しないようにペーパーを当てながら行ってください。
12.本体の拭き掃除(2回目)
ここで最後の拭き掃除です。
オイルを差した直後はなんやかやオイルが飛んでいるもの…
それを拭き取りつつ、ひっくり返していた時には拭きづらかった部分も拭きましょう。
13.チェーンオイルを拭く
チェーンオイルクッキングペーパーを当てながらクランクを回して、
チェーンの表面に付着しているオイルを拭いてください。
断言しますが、それくらいでチェーンのコマの中のオイルは取れません。
余分なオイルは差すときにどうしても付いてしまいますから、
もったいなさそうな気がするでしょうか拭いてください。
人によってはチェーンの外側とフロントディレーラーが接触するから必要だとおっしゃる方も居るようですが……。
まあ、オイルなんてフロントディレーラーの内側の掃除が必要なくらい勝手にへばりつきますからねぇ……。
この写真は悪い例です()
チェーンを拭くときはアウタートップにしてください。
チェーンがホイールから遠い方が作業しやすいです。
さて、今回行った洗車は以上です。
いい加減なところもたくさんありますので、
100%きちんとしたやり方と言うわけではありません。
ただ、日々を過ごす中で合間を縫って行えるメンテナンスには限りがあります。
乗ったら毎回オーバーホールができればそりゃいいでしょうけど、できません。
整備は薬品を使うこともあるわけで、
金属などにダメージがゼロというわけではありません。
ほどほどが一番です。
でも今回はサボり過ぎていたので気合を入れました。
ちなみに、この後もちさんは寒さのあまりコタツから出てこなくなりました。
夏は蚊が多くていやになるし、自転車が整備できる空調の効いたガレージ欲しい……。
【結論】だれかヒラリーにガレージ代の5000兆円ください。